管理栄養士から見た「砂糖」
砂糖は、さとうきびおよびてん菜由来の原料糖から作られる、ショ糖を主成分とする甘みのある調味料です。製法により、含蜜糖や精製糖などに分類されます。一般的によく使われている上白糖やグラニュー糖は、精製糖です。砂糖は漂白されているという誤った情報がありますが、実際はショ糖以外の成分を凝集・沈殿させてろ過したり、活性炭などに吸着させて取り除いて作ります。
料理やお菓子作りに調味料として欠かせない砂糖ですが、実は、甘みを加える以外にも、さまざまな働きがあります。例えば、保水作用によってケーキの焼き上がりをしっとりさせたり、砂糖を使った調味液に肉を漬け込んでおくと、柔らかく焼き上がります。また、魚の臭みを取り除いたり、卵をふんわりさせる働きも。さらに、防腐作用があるため、ジャムなどのように、砂糖を加えて加工することによって、食品の保存性が高まります。
砂糖と聞くと、健康やダイエットの敵のように思われがちですが、砂糖のエネルギー量はごはんやパンなどに含まれる糖質と同様に4kcal/1gです。また、糖尿病は名前に「糖」がつくことから、砂糖のとり過ぎによって起こると勘違いされることも少なくありませんが、食習慣や運動習慣の乱れ、ストレスなど毎日の生活習慣によって引き起こされるもので、砂糖が直結するわけではありません。また、砂糖は身体の中で素早く分解され、利用できるため、脳や運動時のエネルギー源としておすすめです。
砂糖もとりすぎには気をつけたいですが、特徴を理解して、毎日の食生活の中で上手に活用できるとよいですね。
日新製糖株式会社
https://www.nissin-sugar.co.jp/